仕事ができない3 D:デリバリー

仕事はQCDで評価されます。

Q:クオリティ
C:コスト
D:デリバリー

前回よりQとCについて考えてきましたので
今回は最後のD(デリバリー)における仕事ができないパターンについて考えます。

デリバリー:D

デリバリーは何かわかるでしょうか。要は〆切、納期のことですね。

デリバリーにおける仕事ができないパターンは
〆切や納期に間に合わないパターンと言えるでしょう。

ではデリバリーを達成させるために必要なポイントを考えていきましょう。

特にIT業界の場合、納期が厳しく通称デスマ(デスマーチ)と呼ばれるような
状況になることもありますね。

私は良くも悪くも、上手に仕事を回せない会社と、上手に仕事を回す会社、
両方で働いたことがあります。

そこで、違いはなんだろうかと考えました。
その結果をまずはご紹介します。

【 仕事を回せない会社 】
・基本的にお客様に主導権を握られている
・情報共有、認識合わせが少なく、基本単独プレー
・案件に参加しているメンバはいつも遅くまで作業を行う
・肉体的、精神的に疲弊している

【 仕事を上手に回す会社 】
・基本的に主導権を握っている
・情報共有、認識合わせを行い、基本チームプレー
・コストによる期限、納期による期限が定められる
・リスクを先回りし対応していく
・疲弊をリスクとして考えている

思いつくまま書いてみました。
いくつか項目が出てきましたが、実際はこれらの本髄は仕事の基本である
段取りができているか。これにつきます。

段取りができるのであれば、主導権は握れます。
これは作業をする前から、先回りして話しを持ちかけることができるからです。

段取りができていれば、リスクが洗い出されます。
リスクが洗い出されれば、そのリスクに対し(技術面・立場等)対応できる
人物にリスクが課題となる前にアプローチをかけ、対処することができます。
その結果、お客様や上司、部下、他会社、他チーム多くの人を巻き込み
リスクをつぶしていきます

まずは「段取り」の技術を磨きましょう。段取りについての書物はたくさんあります。

 

また、番外編としては、「コストとデリバリーの2段構えの納期」も
デリバリーを達成するためには力になると思います。

まずは人件費を考慮します。
(時間・お金の)予算に対し、何人何日(人月)で完了すれば黒字かを
考えます。その黒字が赤字に変わるところが、利益のデッドラインなわけです。

そのデッドラインをまずは超えないようにスケジュールを立てます。
しかしながら、実際の納期はそのデッドラインより更に後ろに引くのです。

こうすれば、黒字を目指すわけですから、利益のデッドラインを考慮し
常に仕事を仕上げていくはずです。
その結果、利益のデッドラインより後ろに〆切をつくった実際の納期は
よっぽどのことがなければ越えることはありません。

もし越えるようであれば、それは、利益のデッドラインがおかしいか、
リスクへの対応が足りていないことを意味するでしょう。

仕事ができない2 C:コスト

仕事はQCDで評価されます。

Q:クオリティ
C:コスト
D:デリバリー

今回は必要以上に時間やお金(リソース)を使ってしまい、
赤字になってしまうような仕事ができないパターンについて考えてみます。

コスト:C

まずコストとは何かを考えます。
コストとは消費することを意味します。

人が仕事に着手すれば、当然のように、人、時間、モノ、金など消費してしまいます。

消費してしまうことは仕方がないことです。
とある漫画では「等価交換の法則」と言っているくらいです。
お金やエネルギーを生み出すには何かしらのリソースを必要とするのです。

当たり前ではありますが、仕事の見返りはそのままで、
コストを最小限に抑えることができれば、その分の利益が発生します。

今回の仕事ができないというパターンはリソース(人、時間、金、モノ)
を予定していた利益以上に消費してしまうパターンを意味します。

では以上を踏まえ、コスト面で仕事を達成するために必要なことを考えます。

1.リソースの管理・可視化

まずは以下を常に把握し、管理できているかチェックしてみてください。
管理できていなければ、するように努めてコスト意識を上げましょう。

・この仕事の報酬はいくらか。
・今どのくらいのリソースを消費しているか。
・あとどのくらいリソースを必要とするか。その結果黒字か。
・赤字になるようなリスクはないか。

コスト面は結局のところ利益がプラスかマイナスかただそれだけで、それは計算です。
コスト面で問題が発生するのは、仕事量が見えてないことが多いです。

たとえば、5+10-3は?と質問されたら正解がわかりますよね。
しかしながら、5+10-αは?と質問されるとたちまちわからなくなります。
たった一つを見えなくしただけでこうなります。

実際の仕事では5時間でできるとおもっていたことが
10時間かかってしまったということもあります。

もちろん慣れれば、ある程度の概算時間にあわせて仕事を行うこともできるようになりますが、
初めのうちは、まずできるだけ正確に仕事量を把握してください

できるだけ考慮不足が無いよう見積もってください。
それでも考慮不足だった場合は、しっかり記録し次に活かしましょう。

見積もるのが難しいと思っている人は、仕事を大きく考えすぎかもしれません。
「タスク分解」をしていきましょう。更に最初のうちは、
必ずタスクを見落とします。そのため、見積もった費用の1.2~1.5倍は
費用がかかると考えておいた方が無難です。

2.完璧を目指しすぎる

10万円の仕事を引き受けたとき、10万円分の仕事以上のことを
しようとしてないでしょうか?

理想や、あるべき姿を考慮してしまうと、予算とズレることはよくあります。
そういったときに10万円分の仕事を引き受けて、
あるべき仕事をこなしてしまうと、まず黒字にはなりません。

黒字にするには、優先度をつけて、不要な仕事はしない。引き受けない。
コストカットし続ける意識を持ってください。

完璧を目指すのが仕事ではありません。
仕事とは、依頼者の期待を満たすと同時に、受け手に利益が生まれなければなりません。

あくまで等価交換でなくてはなりません。

最後に
コストはトータルの利益がプラスかマイナスかが勝負です。
1回の仕事で赤字でも、次の仕事でそれ以上の黒字であればトータルは黒字なのです。

仕事ができない1 Q:クオリティ

これは永遠の課題ではないでしょうか。

仕事ができないって思ってる人はきっとたくさんいると思います。

私も全然思うようにいきません。

 

少しでも誰かの力になればと思い、考えてみたいと思います。

 

まず、仕事ができないと感じる理由は人様々だと思います。

事象で考えてしまえば、仕事や環境なども考慮すれば無限大に理由はあると思います。

 

今回は多くの人が活かせるように汎用的な内容に落とし込もうと思います。

 

 

まず、仕事ができないにはいくつかのパターンがあります。

このパターンをどう考えていくか。QCDのフレームワークを使って考えてみましょう。

今回はまずはQ(クオリティ)についてです。

 

Q(クオリティ):

まずは品質(クオリティ)についてです。

品質面において仕事ができないということは

期待された成果をつくりあげるスキルが無いことを意味します。

 

では納得のいく成果物をつくるには、何が必要でしょうか。

それは以下3点が考えられます。

1.手順

手順がわからない以上、道がわからないのでゴールには到達できません。
常に手順は与えられるわけではありません。常に答えもあるわけではありません。
まずは手順をつくりましょう。全てはそこから。

自分で手順を作れないなら、本、メディア、人、何からでも吸収しましょう。
この世の中にはたくさんの著名人や良質でマニュアル化された手順(教科書)があります。
まずは最低限INPUTしてください。

また、ゴールは明確に決まっていますか?
ゴールが決まっていないと道も決めようないですね?

実行する前に、ゴールをしっかり考え、そこに到達するための方法を考えましょう。

この「1.手順」の章については、以下の様な言葉を意味しています。
わかっている人は飛ばしてください。わからない人は調べてみてください。

・身体を動かす前に頭を動かす
・マニュアル化
・メソッド、戦術、戦略
・As-IsとTo-Be

 

2.心と体

体はいわずもがな重要です。
肉体仕事であれば、筋力なども重要ですが、何よりも身体を大事にすることが重要です。
身体は疲れていませんか?

特に人間の生理的欲求である、睡眠・食事・排泄は生命を維持するのに必須です。
これらの欲求は人間が人間であることを意味し、それだけ大きなものであることを意味します。

必要な分の良質な睡眠がとれていなかったり、食事が偏っていたり、トイレ我慢してませんか?
欲求が満たされていない以上、頭は集中できません。パフォーマンスはでるわけがないのです。
立ち止まってまずは一息してください。仕事できる状態ではないと心得てください。

一方、身体だけではなく心もとても重要です。
モチベーションややる気という言葉があるように、仕事を進めていくうえで大きく影響をあたえる要因です。
ストレスをできるだけ溜めない方法や、自身にあったストレス解消法を確立してください。

まずは落ち着くこと。そして自身の欲求を満たして、
ハイパフォーマンスを出せる状況を作り出しましょう。

それができるようになってから、筋力や頭脳を作り上げていけばよいのです。
身体は資本とは、ただ身体が大事という意味だけでなく、
身体をコントロールできれば資本ができあがる
ということを暗示しているのかもしれません。

 

3.道具

最後に、たとえ素晴らしい手順があり、自身の調子がよかったとしても、
目的を達成することが可能な道具がなければ、実行に移すことができません。

もし道具があっても、自身の目指す品質をだせる道具かどうかはわかりませんし、
実はもっと適している道具があるかもしれません。
足りない道具、消耗している道具はないですか?

整備、発注、補充、補強。
道具も仕事を達成するために頑張ってくれます。
大事にしてあげてください。

今回は「仕事ができない」についてQCDフレームワークを使い考えました。
本当はQ・C・Dすべてについて考えたかったのですが、
記事が長くなりそうなのでC(コスト)、D(デリバリー)はまた今度にします。